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おふくろ男子の歳時記(井上智晃)

僕の手づくり歳時記 「米酢」~秋の夜長にゆっくりと仕込む米酢~

2016.10.25

こんにちは!この記事は弊社発行の小冊子「TUMUGI」で連載していたおふくろ男子の手作り歳時記に加筆したWEB版になります。
おふくろ男子がお伝えする「米酢」の作り方です^^

食欲の秋到来!
一年中食欲はあるでしょ!?
との皆さまからの鋭いツッコミは華麗にスル―させていただきますが(笑)、秋の味覚が溢れて、居ても立ってもいられません‼
今回は幸せ溢れる秋の味覚を引き立てる、最古の調味料「お酢」の中から「米酢」についてお話をします。

日本における米酢の歴史は4~5世紀ごろ、中国からお酒を造る技術とともに「米酢」等の穀物酢の醸造技術が伝わってきたといわれています。
米酢の原料はお米・米麹・水のみ……
そう!甘酒の材料とほぼ同じですね。
実はお酢作りとお酒作りの醗酵過程は密接に関係しています。
紐解いてみますと、まず麹菌が原料を糖化し、酵母菌が醗酵することによってお酒を作る。
そのお酒を酢酸菌が醗酵する事によってお酢になります。正に酒豪の菌ですね!

お酢が醸される過程をざっと説明致しましたが、この数行を完成させるのは熟練の職人の技とゆっくりと長い時間を掛ける事が必要で非常に難しいです。

まず「酢もともろみ」を作ります。
蒸したお米に麹と水を加え酵母菌に働いてもらいます。
約2週間程で酒母になり、更に水・麹・お米を加えて一ヵ月程醸すことにより「酢もともろみ」ができあがります。
(※現在は酒税法の兼ね合いでお酒を造ることはできませんが火入れしていない生酒で代用ができます。)
ここに水と酢酸菌の生きたお酢(種酢)を入れ、醗酵を行います。

醗酵方法には「全面醗酵」と「静置醗酵」の2種類があり、全面醗酵(速醸法)は機械で空気を送り込み醗酵を促して数時間でお酢が作れます。
静置醗酵は昔ながらの醸造法で3ヶ月以上の時間をゆっくりとかけ、液体表面部の酢酸菌が自然にアルコール分をお酢にかえていく醗酵法です。
時間と手間・職人の勘が必要ですが、酢酸と水が調和してまろやかで旨味の多いお酢を造ることができます。
ここから更に数ヵ月~2年程の熟成期間を経てお酢が完成します。
種酢の代わりに酢酸菌が住み着いた木桶で仕込む方法や、酢酸菌が自然に入ってくるのを待つといった作り方もあります。

今回、米酢作りについてお話ししましたが、とてもハードルが高く熟練の技が必要だなと改めて感じております。(法律的にも)

安定して「蔵のお酢」を作る熱い職人魂、ハンパないっ酢‼

併せて読みたい「甘酒」の記事はコチラから!
僕の手づくり歳時記「甘酒」

おふくろ男子の書いた他の記事はコチラから!
スタッフコラム「おふくろ男子」

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