ライフジャーナル「未来を語れる人になろう〈後編〉」~個人や企業ができること~ | ナチュラル・ハーモニー
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きほん情報

暮らしのことライフジャーナル(大類久隆)

ライフジャーナル「未来を語れる人になろう〈後編〉」~個人や企業ができること~

2020.01.2

ハーモニックライフ(調和する生き方)という観点から、世の中について考察するライフジャーナル。
前回の記事につづき、問題を見つけだす方法や個人や企業ができることを考察しました。

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「未来を語れる人になろう」



それでも未来は変えられる!

おそらく2020年は色んな意味で社会が大きく動き出す年になりそうですね。前半ではネガティブな情報や物事にとらわれずに自身の感性で未来を見つめようという提案でした。

とは言え、現実的にしっかりと認識しなければいけない社会の問題は確実に存在します。それを数え出せばきりがないのですが、私たちの暮らしに直接は関係ないと思って、今まで特に関心を持たなかった事柄も、深く理解すると実は、とても身近な問題であることがたくさんあります。昨年話題になった事柄を挙げるだけでも色々ありますね。種子法の廃止、ゲノム編集食品の解禁、気候変動の問題、消費税の増税、豚コレラの蔓延などなど、生活や食に関わる問題だけでも様々なことが取り上げられていました。

それ以外の社会問題も含めれば、ひとつひとつ覚えているだけでも大変ですが、このような社会問題の解決のためにどうすれば良いかというお話です。そう簡単な問題ではないことは充分承知の上で申し上げます。もちろん社会的といっても法律や政治的な解決が必要なレベルや日々の生活の中で、少しだけ気をつけるだけで変えられることもあり、様々なレベルの問題が存在します。「とてもじゃないけど、世界(社会)を変えるなんて無理でしょう?」そう思われる方がたくさんいらっしゃると思います。

もちろん、すべてをいっぺんに解決するのはどのような社会であれ不可能でしょう。それには、まず解決策を論じるより先に、問題をどのように捉えたら良いかという整理の仕方をここで書いていきます。実はここがとても大切で、最初の捉え方を間違えてしまうと、本質的な問題点が見えないまま表面的な解決策に終始してしまい、いっこうに変わらない状況が続くということ。つまり現代社会の多くが陥っている前後不覚状態です。しかし、この作業を本気で取り組むには本当に気力や労力を使う作業なのですが、いかに本質を見抜くことが難しいかを思い知ることになるからです。

問題が起きているということは、必ずその原因となる事象が存在します。最初の発端となった原因が、複雑に絡み合い様々な意図と思惑によって更に解決困難な状況を作り出してしまう。そのような状況は問題の大小に関わらず良く起こることです。特に外交問題や民族間の争いなど、特に当事者にとっては感情的なもつれもあり、双方の主張が食い違いながらいっこうに解決の糸口が見えない場合があります。また、環境問題などは国民にすぐ実害が及ぶ可能性もあり急を要します。ここに法律や変えられない枠組みが重なることにより、解決を一層困難にしてしまいます。



ここでは、まずその問題点の本質を徹底的に探ることです。良くビジネスの世界で使われる「なぜなぜ分析」という方法がありますが、それに近い思考方法でしょうね。「なぜなぜ分析」とは、問題を解決する際に原因となった事象に対して、なぜそうなったかを複数回続けて本質に近づくという方法です。ここでは詳しい説明は省きますが、思考の訓練方法としてはとても有効だと思います。なぜなら、現代社会は問題や悩みに対して、簡単に意見や解決を他人に委ねてしまうことが多く、自ら考えること自体を止めてしまっている人が多いと感じるからです。もちろん、最終的に適切な人や機関に意見や解決を求めることは、正しい選択だと思いますが、それまでは何が問題の本質であるかを自分なりに考えてみることでしょう。

いざ取り組んでみると実に骨の折れる作業であることが分かります。事実を事実として認識するだけでも基本的な知識が必要になり、自分で情報を集めことになるからです。これがとても面倒くさいのです。パソコンの不調やスマホの使い方程度なら、すぐに検索して解決を求めるのは良いと思いますが、これが移民問題や来日外国人の犯罪についてならどうでしょうか?「外国人労働者が増えると犯罪が増えて治安が悪くなるのでは?」という報道があったとして、そこから解決方法を模索し始めると、単純に法の規制を厳しくするというような罰則化に重きを置くことになり、移民 = 治安が悪くなる。という図式が出来上がってしまいます。

しかし、現実に調べてみると移民の外国人労働者は増加していますが、その増加率に対して犯罪率は極めて低いのが事実です。もちろんゼロではないので、犯罪としては存在しますが、単純に移民が増えると治安が悪くなるという図式には当てはまらないと思います。かといって移民を無条件に受け入れて良いという結論ではありません。次に考えなければいけないのは、移民自体がなぜこれだけ増えるのか?今の日本の経済状況から移民を受け入れる意味は何であるのか?というレベルにまで掘り下げていく必要があります。そうでないと根本的な解決策は見えてきません。ここでは、その解決策までは提示しませんが、一つの考え方の例として挙げてみました。

もう一つの例えですが、マイクロプラスチックの問題の多くを占めるペットボトルについてです。最初の対策として、ゴミを減らすための努力や分別を強化することは大変素晴らしいと思いますが、次に安易に廃棄されてしまうペットボトルがなぜ減らないかという議論も必要です。それは、分別することの労力やその回収システムがちゃんと機能していないという理由も考えられますし、単純に違法投棄された場合の罰則を強化すれば良いということだけではなく、さらに掘り下げて、そもそもリサイクルという方法自体に問題がなかったかというところまで考えてみます。昔はほとんどがリユースであったということ、つまり繰り返し使えるビン容器を使用していた訳ですが、なぜか、行政はリサイクルをもっとも重視してきました。リサイクルとは一旦原料に戻して再利用することや燃料として焼却しようという行為ですが、当然そのシステムを作るには、大きな設備や労力が必要になっていますが、実質ほとんどが原料に戻すことはなく焼却されています。それを昔のようにビン容器やリユース可能な丈夫なペットボトルを再利用する仕組みを考え直した方が、本当に環境の事を考えると良いのではないかということです。

ただし、そうするとすでに出来上がったシステムや利害が生じることで、中々変えられないという状況に陥ります。そこで、重要なのが実際の消費活動を消費者の側から働きかけるという行為です。つまりペットボトルの飲料水の購入をできるだけを控えるという行為です。行政側から購入を控えてくださいとは言えないので、消費者が自主的に行うしかないのですが、この行動によってマイクロプラスチックの削減や余計な税金を使わないことにつながるという結果まで、しっかりと意識が向いているかどうかが大切です。

ということで、かなり具体的に細々と書いてきましたが、新年早々から読む気が失せてしまったという人もいるかも知れませんね(笑)。

ただ、なぜここまで具体的に書いてきたかなのですが、これから社会を本気で変えていこうとすると、表面的な情報に惑わされずに問題の本質を見据えて、明確に目標に向かって歩む姿勢が、とてもとても重要になってきます。これは何回繰り返しても足りないくらいです。「理想的な未来を明確に描いておくこと」この意味が、これから最も必要であると認識されてくるでしょう。

実は、先に挙げた「なぜなぜ分析」ですが、社会にある様々な問題の原因を究極まで掘り下げていくと一部の例外を除いてほとんどが、同じ原因にたどり着きます。信じられないかも知れませんが、私なりに検証済みなので間違いないと思います。例えば、学校で起きるイジメ問題と日米貿易協定問題と食品の大量廃棄問題と某不動産会社の手抜き工事問題。すべて根源的には同じ原因にたどり着くのです。え!と思う方も多いでしょうね。それぞれの流れの説明をしているととても書ききれないので省きますが、最終的に行き着く根本的な原因は「経済の仕組み=お金の仕組み」なのです。すべてがここに集約されます。

イジメの問題も経済の問題?という疑問があるかも知れませんが、家庭環境であろうと学校教育の仕組みであろうとすべて経済の大きな仕組みの中に組み込まれ影響を受け続けています。つまり、将来的に経済効率的に良いとされるものが、すべてにおいて善であるということになってしまいます。しかし人間の心はそのように出来ていません。心の多様性を無視した制度の中では必ず歪みを生み出すということです。それが子供の心の中に自己肯定感の低下をもたらし他者を軽蔑し攻撃することで、自分の存在を保たなければいけない悲しい状況が起きてしまいます。であれば、経済の仕組みやお金の仕組みを変えてしまえば良いという結論になるのですが、この規模の問題を解決させるには、法律の改正などが必要になってくるので、極めて政治的な判断や力が必要になってきます。並大抵の努力では到達出来ないレベルなのですが、道筋は出来ているので、機会があったらこの方法論についても書いてみたいと思います。

世の中を変えるために
個人や企業ができること


世の中を変えるために政治や法律を変えることももちろん大切なことなのですが、もっと身近で個人にできることが沢山あります。普段の生活で少し気をつけるだけで出来ること。それは、消費活動をより意識的に行うことです。つまりお金の流れを変えることですね。より社会に貢献していると思う企業や商品にお金を支払うことです。一消費者に出来ることが少ないと思われるかも知れませんが、お金の流れを変えることほど社会に与える強い影響力はありません。どれほど巨大な企業であっても商品やサービスが売れなければ、方向転換せざるを得ないのです。もちろん出来る範囲内で良いのですが、その積み重ねが大きな社会の変革に繋がります。

ナチュラル・ハーモニーでも今年から具体的な取り組みも始めようと計画しています。それが「フードロス(食品ロス)」の取り組みです。これは、私たち流通や販売する企業と消費者の方々との協力関係がないと成立しませんので、ぜひ協力いただきたいと思っています。まずフードロスとは、食品を生産、加工、流通、販売、そして消費する場面でそれぞれまだ食べられるのに廃棄されてしまう食品のことです。環境省の資料によると日本国内で一年間に634万tもの食品ロスがあります。これは廃棄されたすべての食品のうちまだ食べられる食品の合計です。ちなみに米の年間収量は778万tであり、国連による食料援助量は約380万tであるということから、日本だけでも膨大な食品が廃棄されているのが分かります。

また、世界全体では、国連食糧農業機関(FAO)の試算によると、世界中で人が消費するために生産されている食料の3割以上に及ぶ13億トンが、毎年、廃棄されています。これは世界の飢餓人口10億人を充分に養えるほどの量に相当するものであると指摘されています。(ウィキペディア:食品ロスより)

特に私たちのような流通や販売に関わる業種では、賞味期限による制約がとても多くなります。スーパーなどでは賞味期限が残り2分の1を過ぎるとメーカーに返品や廃棄になるという暗黙のルールがあるなど、業態によって多少の違いはあるにせよ賞味期限が絶対の掟のようになっています。しかし賞味期限とは、そもそも製造元が、美味しく食べられる目安として設定している期間で、その期間中に販売を完了して、食べきらなくてはいけないというものではありません。特に法律でも規定はなく賞味期限を過ぎた商品を売ること自体は違法にはなりません。もちろん品質に問題があれば、製造元や販売側の責任であることは変わりませんが、販売の意味をしっかりと説明出来ていれば可能なことなのです。ただ実際にはメーカーや販売先でイメージが悪くなるという理由や日本人の衛生観念の高さからか抵抗感が強く、また消費者が購入の際に恥ずかしさから、商品に手を出しにくいという傾向があり、取り組みの重要性は分かっていても現実的に販売を躊躇してしまう状況があります。

ちなみにフランスでは「食品廃棄禁止法」が成立して、一定規模のスーパーでは賞味期限切れの食品を廃棄すると罰則があります。そのため賞味期限切れでも販売するか、生活困窮者のためのフードバンクなどに寄付を行う仕組みが出来ています。フランス以外でもヨーロッパを中心に取り組みが盛んになってきており、いずれ日本でも認識が広がって来るのは間違いないのですが、各省庁が事例を紹介して取り組みを推奨する程度に留まっています。

ナチュラル・ハーモニーでは、今年から直営店舗を中心として賞味期限切れの商品の販売と関連した取り組みを積極的に行いたいと考えています。もちろん販売する商品は味や品質に変化の少ない食品になりますが、購入いただける皆さまの協力がぜひとも必要になります。少しでも廃棄される食品が減ることも良いことですが、それ以上に本当に良い食品を製造しているメーカーの支えになることは間違いありません。

以上の通り、未来を見据えた具体的な活動を積極的に行っていきたいと思います。
どれほど大きな変革でも最初のきっかけは、とても小さいものです。それでも、必ずその取り組みが広がっていくと信じています。ぜひ皆さんもかけがえのない未来のために変化を起こしてみませんか?ヒントはやはり「自然との調和」ですね。

今年もよろしくお願い致します。

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このコラムを書いた人

大類 久隆

商品部担当。とにかく何でも調べるのが大好きです。自称、社内一の加工食品オタク。食べることも忘れて日夜奮闘中……?

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