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「つくり手のメッセージ」 Vol.4

2022.08.01


~全国でお米を育てる皆さんから届いた言葉をご紹介します~
(※2021年の取材記事です。)

「つくり手のメッセージ」
 Vol.1  Vol.2  Vol.3  Vol.4  Vol.5  Vol.6  

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眞嶋 稔さん(山形県遊佐町) 

自然栽培開始年 2003 年
米づくりと平飼いの養鶏に取り組んでいます。自然の営みを感じながら、稲に必要なことや必要な作業を考えることが難しいからこそ楽しいと語ります。農閑期になると栽培の種類を問わず盛んに勉強会に参加し、自分の農業に起きている現象を論理的に解釈したいと話します。

メッセージ
去年のような長雨や台風後の熱波もなく、地域全体の作柄が良い年になりました。ここ数年、年によって大きく異なる収穫量の原因を考えていましたが、草の出る理由や稲の特徴を整理できたことで、作業の判断に迷いがなくなりました。スッキリした心持ちで田んぼと向き合えたとはいえ、手間と時間をかけるという根本は変わりません。自然栽培を続けていると、結局昔のやり方に行き着きます。変わらないものがあって、それをこれからも続けていく、そんな感覚を手に入れることができた年でした。

『品種』…①ササニシキ
「かかしの夢」「瑞穂のしらべ」にてお届けします。


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荒生 秀紀さん(山形県酒田市) 

自然栽培開始年 2010 年
会社員を経て、最初は自分で食べるための米づくりを始めた荒生さん。ふとしたきっかけで大学で無施肥での稲の研究を始めたのが自然栽培との出会いでした。農学博士でもあり、なぜ肥料がなくても育つのか考えるのが面白いのだそう。自然栽培で田んぼの生きものが増え、また、様々な人と出会える機会も増えて、これほど魅力的な農業はないと語ります。

メッセージ
農業を始めて 20 年が過ぎました。子供の頃から農作業を手伝ってきましたが、自分の判断で「種を播き」「苗を植え」「稲を刈る」ことを始めて 20 年です。稲作は、あまりにも身近で見てきたため、誰でも簡単にできるものだと思っていました。ところが、自分で栽培してみると思い通りにはできません。稲よりも草と向き合う時間が多い年もありました。そして真剣に向き合えば向き合うほど、謎が増えてきたようにも感じます。今年、「稲を思い通りに育てよう」とすることこそが間違っているのではないか? と思うようになりました。私が稲を育てているのではなく、田んぼが稲と私を育ててくれていると感じています。さて、今年の田んぼが育ててくれたお米はどんな出来栄えでしょうか? また来年の成長が楽しみになってきました。

『品種』…①コシヒカリ 「瑞穂のしらべ」にてお届けします。
※屋号…荒生勘四郎農場

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中川 弘吉さん(山形県高畠町) 

自然栽培開始年 2011 年
木村秋則さんのドキュメンタリーを見て、この農法なら日本を変え、世界を変えられると直感したという中川さん。自然栽培の作物は美味しく、農そのものが楽しく、そしてたくさんの仲間に恵まれているそうです。自然栽培を始めて、強くたくましく育つ稲たちのエネルギーや自然と人のつながりをダイレクトに感じられるようになったことが喜びだといいます。

メッセージ
今年の僕の稲は、新たなステージに立ったように感じます。今年の気候はこれまでに無い不思議な状況で、その影響か中期までの稲の育成は良くありませんでした。しかし、その後しっかりとしなやかな強さを魅せてくれて、その姿は、稲自身が地球に生きること自体を愉しんでいるように感じられました。自然栽培も取り組んで 10 年を超え、新たなステージに入った僕のお米を、味と共に感じていただければ嬉しいです。ありがとうございます!

『品種』…①ササニシキ ②亀の尾(未)
「瑞穂のしらべ」にてお届けします。
※屋号…十四代中川吉右衛門

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綱川 稔さん(栃木県芳賀町) 

自然栽培開始年 2003 年
父親から田畑を受け継ぎ就農した綱川さん。お米のほか野菜も多品目作付けし、消費者に向けて野菜セットを届けています。栽培する農林 48 号は父の代から 30 年以上自家採種を続けています。自然栽培を始めて、土の力や作物の生命力など自然の道理を探求する中で、大自然の恵みに感謝できるようになったそうです。

メッセージ
自然栽培米を日々活力の源としていただき、誠にありがとうございます。草対策で、昨年収穫後に試みたことがありました。結果として目に見えて草が減った場所がありましたが、逆に例年より多くなったところもあり、自然のしくみが単純ではないことを痛感しました。自然栽培のお米たちは、大自然の恵みがいっぱいに詰まっております。そんな恵みを感じていただけたら嬉しく思います。

『品種』…①農林 48 号(未)
店頭またはウェブで販売いたします。

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高橋 正さん(新潟県新潟市)

自然栽培開始年 2013 年
長年無農薬での米づくりに取り組んできた高橋さん。自然栽培を始めた当初は収穫量が落ちましたが、その後品質や収穫量が向上し手応えを感じられるようになったそうです。農薬も肥料も使わない農業は気持ちが良いし、自然の理にかなっているのだと語ります。

メッセージ
今年は排水対策にサブソイラという機械を使いました。水が地下に浸透し根が深く伸びていったせいか生育も思った以上に順調でした。去年が振るわなかっただけに、今年は大きな停滞もなく収穫量も増えて安心しています。また5年前から就農した息子も、今年から「見習い」を外れました。作業を行うにあたって共通の認識も生まれ、大体の仕事を任せられるようになってきました。田んぼはどうしても力仕事が多いので、跡継ぎの成長を嬉しく思う年になりました。

『品種』…①ササニシキ ②コシヒカリ
「かかしの夢」「瑞穂のしらべ」にてお届けします。


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併せて読みたい!自然栽培米関連記事

「自然栽培でお米を育てる理由」前編
https://naturalharmony.co.jp/okome01/

「自然栽培でお米を育てる理由」中編
https://naturalharmony.co.jp/okome02/

「自然栽培でお米を育てる理由」後編
https://naturalharmony.co.jp/okome03/

「お米と品種の関係」
https://naturalharmony.co.jp/okome04/

「私たちの自然栽培米」
https://naturalharmony.co.jp/okome05/

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〈購入できる場所〉

■ナチュラル・ハーモニー ONLINE STORE
https://naturalharmony.store/

■ナチュラル&ハーモニック プランツ(直営店舗)
神奈川県横浜市都筑区中川中央1-25 ノースポートモール B2F
営業時間 11:00~20:00(年中無休、年始除く)
https://naturalharmony.co.jp/plants/


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