~全国でお米を育てる皆さんから届いた言葉をご紹介します~
(※2021年の取材記事です。)
「つくり手のメッセージ」
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齋藤 一樹さん(秋田県大潟村)
自然栽培開始年 2006 年
入院した父親にかわり米づくりを手伝ったことがきっかけで、自分の価値観が 180 度変わったという齋藤さん。飲食業界から転身し就農しました。同じ村に住む石山 範夫さんが取り組む自然栽培に興味をもち、直感で「この農業でいこう」と決めたそうです。食べる野菜をほぼすべて自給し、調味料も手づくりする齋藤家。生活の一つひとつを大切にする姿勢がお米にも現れます。
メッセージ
今年も無事に収穫が終わり、こうして新米のご挨拶ができますことを感謝いたします。春・夏・秋と風は南に吹き、また転じて北に向かい、めぐりにめぐって、またそのめぐる所に帰る。冬を隣にして、しばしの安息を得た圃場の前に立つ私の心は凪でいます。川はみな海に流れ入る、しかし海は満ちることがない。川はその出てきた所にまた帰っていく。自然栽培を知り、働き方が大きく変わりました。それは生活に多大な変化を与え、その原則は家庭に祝福をもたらしました。自然界では他者のために生きることが原則であると知る時、それまで誇り高く高慢であった私の心は少しずつ砕かれていきました。自我が砕かれるにつれ、今まで見えなかったものが見えてくる喜びを経験します。
天が下のすべてのことには季節があり、すべてのわざには時がある。生るるに時があり、死ぬるに時があり、植えるに時があり、植えたものを抜くに時があり……。 自分の都合に合わせるのではなく、自然に順応していくことで季節や時を知り、時にかなった働きは美しいことを知ります。目標ははるか高くにありますが、今日の小さな働きに忠実に、一歩一歩前進していきたいと思います。風は思いのままに吹く。あなたはその音を聞くが、それがどこからきて、どこへ行くか は知らない。 感謝を込めて。
『品種』…①ササニシキ
「かかしの夢」「瑞穂のしらべ」にてお届けします。
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宮入 広光さん(秋田県秋田市)
自然栽培開始年 2015 年
学生時代から農業に興味があり、大学卒業後農業を学び就農した宮入さん。現代社会の問題解決を自分なりに求めていった時、自然栽培が答えになると考えたという宮入さん。苗を 1 本いっぽん手植えを行い、収穫した稲は天日干し、自分が納得できる丁寧な手作業を大切に育てています。手をかけた分、稲は実りを与えてくれるので、稲に信頼を置けるようなったといいます。
メッセージ
今年、新たな農地で再スタートを切りました。この 1 年は不馴れな環境に戸惑うことばかりで、一作を通して新しい田んぼの性質を知り、作業を構築する日々でした。秋になり、黄金色の稲を刈りながら、今は心地よい環境をつくることが出来たのだと感じています。ホッとするのも束の間、秋田の秋はすぐに時雨の季節に移り、やらなければならない作業にてんやわんや、さらに冷たい暴風が農作業を妨げます。水量は豊富ではありませんが、きれいな沢水の流れる水田のお米です。3週間程稲架に干すことで、太陽の恵みをいっぱいに受けた美味しいお米になります。どうぞ、お召し上がりください。
『品種』…①コシヒカリ ②あきたこまち
「おてんと米」にてお届けします。
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日野 賢二郎さん(宮城県石巻市)
自然栽培開始年 2009 年
有機栽培を実践していた日野さん、本当の安全な食材を求め自然栽培を開始しました。動植物に悪影響がなく、共生しながら食糧生産ができることは素晴らしいことだといいます。人間の思い通りの生育や収穫量が得られないことがあるのは辛いことですが、それも良い体験だと語ります。
メッセージ
いつも自然栽培米をご利用いただきまして、ありがとうございます。コロナ禍の中で大変な苦労をされていると思います。今年のお米は、植え付けから収穫に至るまで厳しい自然環境を乗り越え立派に生育してくれました。登熟具合も粒張りも、ともに素晴らしいお米になりました。どうぞご賞味くださいませ!
『品種』…①ササニシキ 「かかしの夢」にてお届けします。
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阿部 知里さん(岩手県奥州市)
自然栽培開始年 2007 年
各地を訪ね歩いて見解を深め、自然栽培に取り組むようになった阿部さん。地域と自然栽培の可能性を見出すために、毎年食味コンクールにも出品し受賞も重ねています。嫌いだった農業も、可能性や楽しさ、田んぼの気持ち良さも相まっていつのまにか好きになっていたと語ります。稲の本来のいのちが引き出された時、普遍的な美味しさが現れると信じ研鑽を重ねます。
メッセージ
皆さまのお陰で、今年も自然栽培のお米づくりに取り込むことが出来ました。ありがとうございます。8 月に続いた低温の異常気象の中、稲達は渾身の力を振り絞り、何とか来年に繋げる実(種)を結んでくれました。反収こそ例年より少なめですが、逞しく生命力のあるお米が大自然に選別され残ったのだと感謝しております。
『品種』…①ササニシキ ②亀の尾(未)
③ササシグレ(未)こがねもち(もち米)
「阿部さんのお米」「瑞穂のしらべ」「亀の尾」にてお届け。
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菊池 陽佑さん 裕美さん(岩手県遠野市)
自然栽培開始年 2011 年
「食を通して食べる人と田舎を元気にしたい」。そんな思いをどうやって体現できるか模索し、就農を決意しました。研修後、実家に戻り就農し妻の裕美さんとともに米づくりに取り組んでいます。高齢化が進み同年代の農業者がいない土地ですが、地域が守り続けてきた文化や風景、そして田んぼへの想いを受け継ぎ、次世代に引き継いでゆきたいと語ります。
メッセージ
今年で、就農してから 11 年目となりました。1 年を通して、それぞれの作業のポイントが分かってきたという実感が得られたことが今年一番の収穫でした。しかしその反面、思うように収穫量が伸びなかったところが一番の課題です。寒冷地であるこの地域で安定生産していくためにどうすればよいのか、一つひとつの作業、一枚いちまいの田んぼの状態を整え、また来年頑張りたいと思います!
『品種』…①遠野 4 号(未) ②ササニシキ
「おてんと米」にてお届けします。 ※屋号…勘六縁
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併せて読みたい!自然栽培米関連記事
「自然栽培でお米を育てる理由」前編
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「自然栽培でお米を育てる理由」中編
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「自然栽培でお米を育てる理由」後編
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「お米と品種の関係」
https://naturalharmony.co.jp/okome04/
「私たちの自然栽培米」
https://naturalharmony.co.jp/okome05/
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〈購入できる場所〉
■ナチュラル・ハーモニー ONLINE STORE
https://naturalharmony.store/
■ナチュラル&ハーモニック プランツ(直営店舗)
神奈川県横浜市都筑区中川中央1-25 ノースポートモール B2F
営業時間 11:00~20:00(年中無休、年始除く)
https://naturalharmony.co.jp/plants/
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