ライフジャーナル「ギフトエコノミーを始めよう」後編 | ナチュラル・ハーモニー
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きほん情報

暮らしのことライフジャーナル(大類久隆)

ライフジャーナル「ギフトエコノミーを始めよう」後編

2022.07.5

ハーモニックライフ(調和する生き方)という観点から、ナチュラル・ハーモニーの商品部スタッフ、大類(おおるい)が世の中について考察するライフジャーナル。

今回は、ギフトエコノミーについて注目してみました。
前編はこちら



「ギフトエコノミーを始めよう」後編

~奪い合う世界から分かち合う世界へ
与えるという選択肢~


オーロヴィルの住民になるにはかなり厳しい審査があり、現在2500人ほどが定住していて最終的に5万人規模の都市を目指しています。内部は決して中央集権的ではなく自立した個人が緩くつながるコミュニティが複数あるという印象です。ただし経済活動がないわけではなく最低限の物品の販売などを行い現金収入を得ていますが、やはり目的は金銭を介さない生活であり、見返りを求めず与えるという贈与経済が実践されています。この規模で問題なく運営されていること自体が驚きですが、居住者に求められるのは、そこで何をするか役割が明確で自立した個人、という姿が見えてきます。

さて、現代の一般社会にこのような仕組みをいきなり導入するのは、誰しもが困難であると感じるでしょう。見返りを求めずに与え続けるという行為が、あまりにも現代人にそぐわない価値観であるためです。例えば、レストランで食事をしていて家族や仲の良い友人の食事代を払うことは、珍しいことではないですが、見ず知らずの人の食べた代金を払うことには当然抵抗があるでしょう。

実は、それを実践している「カルマキッチン」というレストランあるのですが、正確に言うと店に入りメニューを見ても料金はありません。すべて無料なのですが、実際は前に食事をした人が支払っていて、任意で他の人のために支払いをして帰るという仕組みです。つまり善意でギフトを贈り続ける仕組みになっています。アメリカのバークレーで始まったカルマキッチンは、働く人はすべてボランティアでギフトエコノミーを広めたいという人たち数人が集まって始まったレストランです。



このように少なからずギフトエコノミーを実践するコミュニティが存在していますが、決して常識から外れた奇抜なことを行ったのではなくて、そもそも人として当たり前に備わった善意や思いやりの価値観で行動しているだけなのです。

お金を払えばあらゆる物やサービスが手に入ることは、実に便利な世の中です。確かに生活する上でお金があれば物理的にゆとりが出来て選択肢が増えるのも確かです。しかしもう一度よく考えてみましょう。すべてをお金の価値で計ろうとすると、そこに含まれない大切な価値が見えなくなると思います。例えば親が我が子に無償の愛を注ぐことはとても尊いものですし、その労力をお金で換算しようとは思わないでしょう。このように身近な例は理解しやすいのですが、それだけではなくて、実は世界はちょっとした思いやりで成り立っていることの方が多いと思いませんか?

しかし、現実的に人は他人に対して何かの援助や手助けする場合でも見返りを求めがちです。状況によっては、損得勘定で考えて結論を出そうとします。ある意味合理的かも知れませんが、それだけでは人間関係や社会性を深めることはできません。お金や損得勘定では計れない人間的価値をきちんと評価できる社会をギフトエコノミーを意識することで可能になるかも知れません。

今回の話題は、現代社会の仕組みをすべて否定して贈与経済に切り替えようという話ではなくて、あまりにも経済合理性が優先されることによって、人間に基本的に備わってる思いやりや愛情という価値観までもが、なおざりになっていることへの警鐘です。お金によって換算できないものは、無価値に近く取るに足らないものと片付けられてしまう世の中が当たり前になった問題の本質は、実はお金そのものではなくて、それを使う人間の「所有」という概念なのです。物は所有しなければいけない、という貨幣制度が始まったのと同時に強固に植え付けられた思い込みでしかありません。「奪い合えば失い、分け合えば足りる」その当たり前のことに一人でも多くの人が気付き、善意や思いやりの世界が広がることを祈りたいと思います。





■参考資料
○ウィキペディア「オーロヴィル」

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このコラムを書いた人

大類 久隆

商品部担当。とにかく何でも調べるのが大好きです。自称、社内一の加工食品オタク。食べることも忘れて日夜奮闘中……?

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