ライフジャーナル「ギフトエコノミーを始めよう」前編 | ナチュラル・ハーモニー
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きほん情報

暮らしのことライフジャーナル(大類久隆)

ライフジャーナル「ギフトエコノミーを始めよう」前編

2022.07.5

ハーモニックライフ(調和する生き方)という観点から、ナチュラル・ハーモニーの商品部スタッフ、大類(おおるい)が世の中について考察するライフジャーナル。

今回は、ギフトエコノミーについて注目してみました。
後編はこちら




「ギフトエコノミーを始めよう」前編

~奪い合う世界から分かち合う世界へ
与えるという選択肢~


2000年に製作された「ペイ・フォワード」というアメリカ映画がありました。簡単なあらすじは、とても複雑な家庭環境に育った少年トレバーが、学校の授業で「もし自分の手で世界を変えたいと思ったら、何をする?」という課題に対して出した提案が、「ペイ・フォワード」でした。自分が受けた善意や思いやりを、その相手に返すのではなく、別の3人に渡すというものでした。早速この提案を実行に移すトレバーですが、最初何の成果もなく諦めかけたとき、思わぬ展開が始まる。というストーリーです。

原作はキャサリン・ライアン・ハイドの同名の小説ですが、ハイドは自ら運転する車が炎上するという事故に合い、見ず知らずの2人の男性に助けられますが、名乗らずに立ち去ってしまったため、お礼を伝える事が出来なかった経験から、「今後誰かが助けを必要としているのを見たらその人にお返しをしよう」と心に決めました。ハイドはその後「受けた善意や親切を他の人に渡すという行為が広がったら、世の中はどう変わるだろう」と考え続けて、善意や思いやりが広がる世界を描いたのが「ペイ・フォワード」でした。

この映画に描こうとした世界観は、決して特別な出来事や特殊な状況を表現していたわけではありません。ほんの少しの善意が繋がるだけで世界は変えられるという、とても当たり前なことが描かれています。では、なぜ世界中に善意や思いやりのある人々が沢山いるにもかかわらず、現実世界はまったく逆さまな状況が続くのでしょうか?

フランスの経済学者トマ・ピケティ氏の発表によると、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、世界の富裕層と貧困層の格差が広がったことが分かりました。世界の上位1%の超富裕層の資産は2021年、世界全体の個人資産の37.8%を占め、下位50%の資産は全体の2%にとどまった。これが現実という事です。

さて、「ペイ・フォワードの映画のような世界が実現したらどれほど幸せだろう」と思う人はとても多いでしょうね。実は、少しでもその世界に近づけるための「ギフトエコノミー(贈与経済)」という考え方があります。あくまでも一つの考え方なので、これがすべての解決策でありませんが、この意味を知ると少なくとも現代社会に生きる私たちが、強固に当たり前と思っていた意識が、その実現をとても遠ざけていた事に気付かされます。




「ギフトエコノミー(贈与経済)」とは、現代のように貨幣によって価値を交換する仕組みではなく、ただ必要とされる人たちに与えるだけという考え方です。つまり資本主義の世界では、物やサービスを貨幣で交換するか、物と物を交換するというが当たり前ですが、一切見返りを求めずに贈与によって社会を成り立たせようという仕組みです。おそらくほとんどの人は、これを読んである程度は理解出来るが、非現実的という印象を持つでしょう。「お金を介さずに世界中の経済や産業をどう成り立たせるんだろう?」「生活がままならなくなるのでは?」といった疑問ですね。もちろん、前述した通り、これがすべての解決法で完璧に機能するという訳ではありませんが、現代人の感覚として貨幣を使用しないで、世界中にあるニーズに応えることが出来るかという率直な疑問が残るでしょう。

しかし、すでにギフトエコノミーを実験的に実行しているコミュニティが存在します。最も有名なのはインド・タミルナドゥ州にあるオーロヴィル。インド人思想家・宗教家であるオーロビンド・ゴーシュのパートナーであったフランス人女性ミラ・アルファサによって、1968年に設立されたのですが、世界中の人々が、民族・国籍・思想信条を乗り越えて調和することが目指されて運営されています。

後編に続く

                                                      

■参考資料
○ウィキペディア「ペイ・フォワード」

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このコラムを書いた人

大類 久隆

商品部担当。とにかく何でも調べるのが大好きです。自称、社内一の加工食品オタク。食べることも忘れて日夜奮闘中……?

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