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ライフジャーナル(大類久隆)

もっと未来を語ろう 【後編】

2023.11.01

ハーモニックライフ(調和する生き方)という観点から、ナチュラル・ハーモニーの商品部スタッフ、大類(おおるい)が世の中について考察するライフジャーナル。
前編に続いて後編では、ナチュラル・ハーモニーが考える理想の未来と、どうしたら実現に近づけるかを語ってみたいと思います。

> 前編はこちら 「もっと未来を語ろう」【前編】


もっと未来を語ろう 後編

価値観の転換はそこまで来ている?
未来を変えるのは私たち自身

社会を根本から見直すとき

前編では「二年後に世の中の価値観が大きく変化するのではないか?」という考えをお伝えしました。特に経済至上主義に見られる偏った価値観はいよいよ限界に近づき、もっと生命主体、自然主体の価値観や経済の仕組みに変化していくことになると感じています。

人類は近代において極端なほどの物質的豊かさを追及してきました。それは主に先進国が中心になりましたが、物理的に豊かなことが幸せであると多くの人が信じて疑わず、それ自体が生きる目的となっていきました。もちろん物がない時代に国民が皆で豊かになろうと努力してきたことは否定しませんが、少なくとも現代の日本において、生きる上で必要なものはすべて揃っており、物が溢れかえっている状況を見ると、高度経済成長期のような「物を作れば売れる時代」ではなくなっています。ある意味物理的には、十分成熟した社会と言えますが、果たして本当に社会そのものが成熟したと言えるでしょうか? 日本は確かに豊かな国でありますが、これだけ勤勉に働いてきて、すべての国民が豊かになれたでしょうか?

いま社会が抱えている問題を挙げればキリがないですが、その一つ一つを掘り下げると本質的な原因の多くが経済の仕組みに行き着きます。実際、物理的には豊かになりましたが、失ったものも大きかったと言えます。働き続けお金を稼ぎ続けなければ生きられない社会。企業は利益を出し続けなければ存続できない社会。それによって失ったものは、人生の大切な時間であり自由であり、そして多くの自然環境です。

「世の中の仕組み上ある程度仕方がないのでは?」という意見もあるでしょう。しかし、その当たり前と思ってきた仕組みや価値観を根本から見直すときが来ています。間違いなく言えることは、前編で書いた通り、この貨幣経済がこのまま行くと、お金が増え続けて地球が何個あっても足りない状況が起きる、ということです。この事実を踏まえれば、小手先の経済対策や環境対策など延命措置にしか過ぎません。それほど人類は破滅的な道のりを歩んでいると言えます。

何に価値を見出すか

これから価値観を転換するには、「何に根本的価値を見出すか」が鍵になると思っています。
極端に聞こえるかもしれませんが、もし世界からお金がなくなったとしたら、何で価値を計るでしょう?お金という価値基準がなくなると、まったく違う世界が見えて来ると思います。今まで自然環境や資源には明確な価値がなく、人間が介入して商品化するか、その前提であるものにしか価値を見出していませんでした。そのため、あらゆるプロパガンダにより恣意的に必要性が作られてきたこともあり、世の中のあらゆる物やサービスが、人間の生きるうえでの本質的な価値観からかけ離れてしまったと言えます。

とても抽象的な表現で分かりづらいかもしれませんが、今後起こる世の中の変化として、行き過ぎた経済至上主義による物質的な豊かさを追い求めることに多くの人が疑問を持ち始め、より本質的な価値を重視することになるでしょう。そして今後重要になる大切な要素は、人間都合の環境対策ではなく、人間も自然の一部であることを自覚して、すべての生命を尊重した生き方に切り替えることです。

生活の場が経済合理性による都心部への一極集中から地方への分散傾向になることが予想され、地方の地域経済のあり方が重要になると思います。当然ながら農業や漁業など第一次産業を中心として製造業を守る仕組みが必要です。それも国単位で行う支援だけではなく、私たちが地域に主体的に関わることで、コミュニティの形成を促して地域通貨など地域経済の活性化に繋げることも重要でしょう。国の経済を牽引しているのは、首都圏の一部大企業であると誤解されていますが、実は地方の中小企業が支えているケースが少なくありません。

自然の摂理に沿った生き方へ

いずれにしても人間都合ではない企業経営や環境対策、そして自身の生活を含めた社会のあり方が問われます。それは私たちナチュラル・ハーモニーが、長年お伝えしてきた自然との調和や自然の摂理に沿った生き方が基本になることは間違いありません。一見すると抽象的に聞こえるこれらの言葉の重要性が、いよいよ現実味を帯びてきたと言えるでしょう。

種子が蒔かれ芽が出て成長して実を付けるまでの時間、または味噌や醤油が発酵して熟成するまでの時間。これが自然の時の流れなのです。それに比べて人類は明らかに急ぎすぎています。
もう一度生き方のペースを落として立ち止まってみる必要がありますね。


大類 久隆
ナチュラル・ハーモニーの商品部担当。
とにかく何でも調べるのが大好きです。
自称、社内一の食品オタク。
食べることも忘れて日夜奮闘中……?


> ナチュラル・ハーモニー ONLINE STORE

> ナチュラル&ハーモニック プランツ(直営店舗/横浜センター北)

 

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