この記事は、オンラインストアにてアーカイブ動画を販売している「浅川シェフの“いのちを活かす”料理のお話会」の参加レポートです。
いつもありがとうございます。スタッフのひかりです。
先日開催した、ナチュラル・ハーモニーの料理長の浅川シェフによる「いのちを活かす料理」のお話会に参加しました。
浅川シェフがナチュラル・ハーモニーのシェフになったきっかけや、今日のような料理を提供するまでの経緯、調理の際に大切にされているポイントなどを聞くことができました。
前半は、浅川シェフが「いのちを活かす料理」を見出すまでの経緯について。
もともと地元の山梨県、東京都内でフランス料理のシェフとして腕をふるっていた浅川シェフが、ナチュラル・ハーモニーの料理人になるきっかけとなった出来事は、2001年に社会問題になった狂牛病問題だったそうです。
この問題を機に食の安全性について興味をもち情報収集していた頃、知人の紹介でナチュラル・ハーモニーに出会ったそう。「自分が悩んでいる食の安全性の答えが見えてくるかもしれない」と感じて、ナチュラル・ハーモニーの料理人として働くことを決めたようです。
私が特に印象に残ったのは「お客様は料理の素材まで選べないからこそ、料理を作る側が食事を提供する以上責任をもたなければならないと強く思うようになった」という言葉。
シェフの料理人としての決意のようなものが感じられると同時に、提供されたものをいただく側の一人としてありがたい存在だと感じました。私たちは外食する際、メニューの中で食べたいものを選択し提供された料理をいただきますが、料理の食材や調味料などについて詳しく知ることはありません。
浅川シェフと同じように食材や調味料など細部にまで注意を払い、責任をもって食事を提供する料理人の方が少しでも増えていくといいなと思いました。
ナチュラル・ハーモニーのシェフとして働き始めた浅川シェフ。
今日のような料理を提供できるようになるまでには様々な試行錯誤があったようですが、最終的には「野菜が教えてくれた」と言っていました。
自分が学んできたフレンチとナチュラル・ハーモニーの理念を料理でどう表現していくか。現在のスタイルを確立するまで、お客様から厳しい声をいただくこともあり、悩みながら料理を提供することにお客様への罪悪感のようなものもあったそうです。
そんな時に出会った野菜というのが田神さんの青なす。あまりの美味しさに衝撃を受け、あれこれと考えすぎず、この野菜の魅力を自分なりにお客様に伝えたいと思うようになり、現在のような料理のスタイルが確立されたそうです。シェフの考え、方向性を定めるきっかけとなった田神さんの青なすの力、さすがだなと感じました。
後半は実際の料理のポイントについて。
「レシピが料理をだめにする」というシェフの発言に対して最初はどういう意味なのかなと考えましたが、「いのちを活かす料理」というタイトルの通り、同じ品種の野菜でも一括りにひとつの食材だと捉えず、目の前の素材一つひとつを吟味し、調理の過程で素材の変化を感じることを大切にされているということが分かりました。
一番驚いたのは、切り方を間違えるともう修正できないほど「味付けより切り方が大切だ」と言っていたことです。私は料理に合わせて食材を切るということへの意識が低く、味付けが何より大切だと思ってきたので、これからは素材を切る前にシェフの言葉を思い出しながら調理を始めてみようと思いました。
他にも、塩の入れ方、加熱の仕方などさまざまな調理のポイントを話していますが、シェフは何よりも自分の感覚を大切に、料理をしながら野菜の変化を楽しまれていることが伝わってきました。質問コーナーでは、青なすのおすすめの調理法を聞くことができ、私も実際に作ってみると、トロトロな食感と甘みが感じられるとても美味しい一品が出来上がりました。
お話全体を通して、狂牛病という社会問題、ナチュラル・ハーモニーとの出会い、お客様からの様々な声、食材の特徴、調理の過程、一つひとつの出来事を大切に、一度立ち止まったり悩んだりしながらも真っすぐ向き合い続けたことが、いまの浅川シェフの姿に繋がっているということを感じることができました。
シェフ独自の料理のポイントはいますぐ実践できることがたくさんあり、私自身も少しずつ食材のいのちを活かす意識が芽生えてきたように思います。また、浅川シェフの人となりも感じていただける動画となっております。皆様、ぜひご覧ください。
アーカイブ動画の配信は11月12日までです。ぜひこの機会にご覧ください。
お申し込みはこちら→https://naturalharmony.store/SCH00021
new articles