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おふくろ男子の歳時記(井上智晃)

僕の手づくり歳時記 「わらづと納豆」~藁に住み着いた天然菌で作る本物の納豆~

2017.02.25

こんにちは!この記事は弊社発行の小冊子「TUMUGI」で連載していたおふくろ男子の手作り歳時記に加筆したWEB版になります。
おふくろ男子がお伝えする「わらづと納豆」です^^

冬、納豆の旬が到来です!
(「7月10日(ナットウ)」じゃ無いですよ!)
元来、「納豆」は中国から醤の一種として伝来した「豆豉」を指していましたが、日本独自の食品として登場した糸引納豆が日常的に食べられるようになると共に「納豆」という言葉は糸引納豆を意味するようなっていきました。
今回はそんな糸引納豆のお話です。

糸引納豆は室町時代に「平家物語」をパロディ化したお伽話「精進魚類物語」という精進者・生臭者の食材が合戦するお話で精進者側の大将「納豆太郎糸重」として登場したのが資料として確認出来る最古のものです。
お伽話に登場する程なのでこの頃にはある程度認識があったという事で発祥は更に遡ると考えられます。

一説によると弥生時代、煮豆と藁の菌が偶然作用して出来たと考えられています。
その当時の住居には藁が敷き詰められており、炉があるために温度と湿度が菌繁殖に適していたそうです。
敷物に落っこちて数日間放置された煮豆というのは気になりますが、思わず食べたくなる香りだったという事ですよね!

さて、敷物に落っことして納豆を作るのはちょっと…… という方の為に作り方をご説明いたします。
まず、大豆を一晩浸水(12~18時間)し、親指と人差し指でつぶせる程度の堅さに茹でます(蒸します)。
次に、大豆を蒸している傍らで藁苞を作ります。

出来あがった藁苞に蒸した大豆を入れ、ゆで汁(蒸した場合は蒸器で使用したお湯)をかけます。
納豆菌は100℃でも宇宙空間(納豆菌宇宙飛来説を支持します(笑))でも死なないので、出来たての熱いままのものをかけてしまっても問題ありません。
藁に水分を含ませ湿度を保ち、藁苞の温度を上げるのが目的です。
そして、保温をして寝かせます。

寒い外で撮影していたので温度湿度が低いですが40~42度くらいが適温♪

この保温がなかなか大変で、2日間温度と湿度を保ったまま安置します。
今回は発砲スチロールの箱に藁苞を入れ、数時間毎に湯たんぽを取り換えて保温します。
途中で冷めてしまっても温めなおせば出来ますのであきらめないで!
大豆の表面に白い膜が張って触るとねば~っと糸を引く状態になったら完成!

昔ながらの作り方ですと、熱々のものをムシロで包み、土の中に埋めて保温する「土納豆」や、もみ殻の中に埋めて数日保温する「ぬか納豆」という方法で作っていました。

納豆作りいかがでしたか?
材料の調達と寝かせ方が難しいとは思いますが、上手く出来た時は感動もひとしおですよ!

実際にわらづとを作って納豆を作る手作り納豆教室の開催情報はコチラから!
おふくろ男子の「手づくり納豆教室」
(こちらの回は終了いたしました。次回のご案内までしばらくお待ちくださいませ。)

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スタッフコラム「おふくろ男子」

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