ハーモニックライフ(調和する生き方)という観点から、ナチュラル・ハーモニーの商品部スタッフ、大類(おおるい)が世の中について考察するライフジャーナル。
今回は、進む人工知能が発展した未来について考察してみました。
誰も避けることのできない未来
実は意外な逆効果もある?
いきなりですが、次の文章を読んでみてください。
「近年、AI技術は急速に発展しています。AI技術がもたらす影響力は、ビジネスだけではなく、普段の生活においても大きな変化をもたらす可能性があります。この記事では、AI技術の恩恵と悪影響を論じ、AI技術が持つ未来の可能性について考察します。AI技術がもたらすメリットとデメリットを活用し、AI技術が持つ未来について確実な進化を続けていくためのヒントをお伝えします。」
実はこの文章は、すべてAI(人工知能)が作成した文章です。AIの文章作成ツールを使用し、テーマと書き出しの部分のみを入力して、記事の冒頭文を作るよう指示したものです。この文章量だと、わずか数秒で作成することができます。このように最近は、文章の作成ツールを無料利用できるのですが、さらに条件さえ整えれば、論文さえも作成することが可能です。おそらくAIが作成した文章とは誰も気づかないでしょう。
もちろんAIの技術は文章の作成だけでなく、あらゆる分野ですでに利用されています。実用化されている分野としては、車の自動運転システム、企業の問い合わせ対応窓口、お掃除ロボットなどがあります。AIの最大の特徴は、自ら考えて学習する能力があり、膨大なデータを日々処理して分析し、最も適切な回答を示すことができることです。例えば、この記事をインターネット上にあげるだけでも、AIに情報収集され、蓄積されるデータの一つとなるわけです。
さて、今回はAIによる未来への影響について書いていますが、もし本当にすべてを書き出そうとすると全体像の解説だけでも本が数冊書けるほどでしょう。そして未来には多くの仕事をAIが行うことで人間に取って代わり、特定の職種が消滅する可能性も出てきています。それは良くもあり悪くもあるのですが、そのような衝撃的な変化が社会全体に起ころうとしています。
最近はチャット(対話)形式によって、質問するだけで最適な回答を得られるシステムが世界で話題になっています。これまでのインターネットの検索エンジンでは、候補の内容が表示されても、中々適切な回答を得られないことがあります。しかしチャット形式のサイトでは、質問の内容さえ明確であれば、最も適切な回答のみが瞬時に得られます。その高度な知識と説明能力には、人によって脅威を感じるほどでしょう。
また、試験問題をすべてAIで作成するケースも出てきています。出題範囲や問題数など、条件さえ指示すれば簡単に作成することができます。対して、大学で学生が小論文をAIで作成して提出することもあり、すでにAIの使用を禁止する学校が出てきました。おそらくこれから教育機関で本格的に、AIを使用するかしないかの議論が高まることになると思います。
しかし、教育現場にAIが持ち込まれること自体、破壊的な意味を持つことになるのではないでしょうか。例えば、教師がAIによって試験問題や宿題を作成して、生徒はその問題をカメラで読み込み、AIが一瞬で回答するケースが繰り返されるかもしれません。また、授業でさえAIが行った方が効率的だという判断にもなりかねません。そうすると教育自体の意味がなくなるのではないかと思っています。
しかし一方で、様々な議論の末に、最終的にはAIの使用を規制することよりも、試験や受験ありきの単純な詰め込み型の教育そのものを見直すきっかけになるのではと予想しています。教育機関で起きることは、社会全体から見れば、その影響範囲は限られているかもしれません。しかし世の中にどれほど革新的な技術が広まり、その技術を効率化や人の選別を目的として使用していても、行き着く先に創造的な発見や進歩がないことに気がつくでしょう。
AIは、今のところ過去のデータを集めて分析して適切な回答を得ている存在で、人間に代わって純粋に未来を創造することはないと思います。私は、本来人間の能力の可能性は無限大であり、遥かに超えた存在であることに気がつく時が来ると信じています。
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