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我、四十にして主夫となる

主夫になる

2024.01.19

こんにちは。イシマンです。

前号では、私とナチュラルハーモニーについて書かせていただきました。
自己紹介がてらの文章ですがコチラよりお読みいただけます。

「私とナチュラル・ハーモニー」
naturalharmony.co.jp/tumugi/ishiman01/

 

今号は「主夫になる」について。

一言に「主夫」と言われても、なかなか想像しがたい世界ではないでしょうか。いわゆる家事全般を男性が行うこと、と言えなくもないが奥は深い。それに、なろうとして成れるもんでもないだろう。
多様性!多様性!と騒ぎ立てられる現代だが、例えば。

定職についている男女が結婚したとして、寿退社という言葉がある。
出産を機に職を離れて、家庭に専念するという形もある。

しかし、これらはあくまで「女性」に向けたものであるのは既知だろう。

出産に関しては無いとしても、男性側が結婚を機に家庭に入ることはあってもよさそうな気もするが、一般的に見てありえないだろう。少なくともあり得ないと常識的に考えられている。

我が家の場合は徐々にシフトしていった。
彼女(奥さん)はもともと働くことが大好きで、そこそこのキャリアでもあったが出産を機に定職につかない形を数年とっていた。しかし、やっぱり好きなことを続けたいらしく気が付いたら起業していた。
そして、気が付いたら私の手取りを遥かに追い越していた(笑。

一方の私は、可能な限り働きたくない。

出来ることならカズノコの筋をとったり、鍋の焦げをピカピカに磨いたり、延々とラッキョウの薄皮を剝ぐようなコトをしてお金をもらいたいと思っている。

主夫とは言え、まったく稼ぎがないわけでもなく包丁砥ぎやアクセサリーを作ったりして夜露をしのいではいるのだが、もしもこれらを「仕事」としてとらえ始めたらやめたくなるかもしれない。言わんとすることはこれらの生業はあくまで趣味の延長であり、遊びの延長だから続けている。

まぁ。そんなこんなで家長の交代が徐々に始まっていたのが約4年ほど前くらい。
最初は私の仕事を減らして、彼女が外へ出る時間を増やしていった。あくまで「時間」の交換程度だったが、必然ながら家事の分担も追随するかたちで交換されていった。

家事でいまだに慣れないことが二点ある。
一点目は「洗濯」。ことあるごとに洗濯嫌いを公言してきたイシマンだが改めて洗濯は嫌いだ。
理由は簡単「待ち時間が多すぎる」ことに尽きる。簡単に洗濯のプロセスとあげてみる。

1.洗濯機を回す
 ・待ち時間
2.干す
 ・待ち時間
3.畳んで片付ける

この待ち時間の間を有効に他の家事をこなすのが出来る主婦なのだろうが、イシマンにはどうにも苦手である。
一人暮らししていた若かりし頃などは、洗濯にまつわるネタに尽きなかったほど嫌いだった。
洗濯したことを忘れて外出して、帰ったころには洗濯機の中にジメっとした生乾きの塊りがあったことは2度3度では済まない。ベランダに干していた洗濯物が雨にやられて洗濯をし直して干して、また、雨にやられる。コレを3回ループしたことがある。タイムリープモノの映画に出来るレベルに繰り返した。

洗濯に関してはイシマンの特性と相性が悪いだけなので、今世での解消は諦めているが、もう一つはクリアしたいのだ。

それは、平日昼間のお買物。

?平日?
?昼間のお買物?

まぁ、疑問に思われるのも仕方がない。
広いこの世で平日にお休みの人もいる。狭い日本でも昼夜逆転したお仕事もある。
つまり、平日・週末、昼・夜、人によってさまざまな状況があるから、昼間のお買物だろうが、週末のお買物だろうが、何ら問題は存在しないと思われることだろう。

しかし。

偏屈なイシマンは妄想する。

設定を明確にすると、あなたにも少しは伝わるかもしれない。

至って健全に見えよう、そりゃ。上記にあげたように人は千差万別。
色んな状況で生きている。
しかし、基本的にイシマンは平日休みではない。
ハッキリ物申すと、いつも休みだ。

ちょっと書き換えてみよう。

不思議ですよね。

「無職」が入るだけで、ちょっと事件の匂いがしてきますよね。
「無職」というだけで、社会的な信用が薄く感じてしまいます。

結局のところイシマンは古い教育にドップリだからいまだに主夫になれていない。家事をして家や家族を守ることを「職」としてみていないわけだ。「職」という言葉が良いかどうかはわからないが、決して家庭の仕事を「無職」として切り離せるものではないことは事実なのは頭でわかっているのに、行動として腑に落ちていないのだ。ゆえに人目が気になってしまう。

男は外に出て稼ぐ
女は家庭を守る

イシマンの根底には、まだこれらが染みついている。
だから、平日の昼間に街を行くと言葉にしがたいようなモゾモゾした感覚を覚える。
どんな風に人から見られているかなぁ~、的なヤツ。
 
先日、JALの新社長に客室乗務員出身の女性が就任された。
ある新聞にこんな記事があった、当時のCA(客室乗務員)は結婚退職か30歳定年と。
今のご時世で考えると、とんでもない内規だが多くの企業は大なり小なりそういう公には公言していないハウスルールを持っていたもんだ。

イシマンの脱ぎきれないハウスルールがきっと、いい歳こいたオッサンが平日の昼間に街をブラつくのはアウト、ということだ。

SDGs、多様性、とはよく言うものだが、各々が得意なことで補い合える世界。
苦手なことにフォーカスするのではなく、得意なことにフォーカスした世界。

そう、つまり。

ラッキョウの皮をむいているだけでも生きていける。

もしかしたら、潜在的にいるであろう「未主夫(みしゅふ)」へ。
これから強制的になるかもしれない「主夫」たちへ。

そんなクダラナイ(多様な)社会を目指したいと思いながら、今号はおしまい。。。

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