本物の醗酵食品「わら納豆の復活」 | ナチュラル・ハーモニー
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つくり手紹介

本物の醗酵食品「わら納豆の復活」

2017.08.29

長年、天然菌醗酵食品の開発をおこなってきましたが、醗酵の世界はまだまだ深く、常に新しい発見があり驚かされることばかりです。醗酵という現象は太古の昔からあったひとつの自然現象でもありますが、ある日誰かが偶然その現象を発見して、人間にとって有用な利用方法を思いついたということになります。世界には様々な発酵食品の文化があり、原料となるものは、その地域に根付いているそれぞれの食材です。どれも意図して作ったというよりも、偶然出来てしまったものがほとんどでしょう。人類がその仕組みを理解して保存性と食味を高め、長い時間の経過とともに食材としての完成度を追及した結果、固有の食文化を確立することになりました。

 今回は日本の醗酵食品の代表的存在といっても良い「納豆」を紹介します。納豆ほど食べ方にこだわる人が多い食材ではないでしょうか。食べ方の手順や入れる薬味など、まるで流儀ように独自の食べ方を追求している人も多いようです。

 納豆はご存知の通り、納豆菌の働きにより大豆などの豆を醗酵させたものですが、この納豆菌は枯草菌(こそうきん)という細菌の一種で稲ワラに多く生息しています。国産の稲わら1本に1000万個の納豆菌が芽胞(がほう:固い細胞膜で覆われた胞子のような状態)で存在しています。(引用:Wikipedia「納豆菌」)この芽胞の状態が納豆菌最大の特徴なのですが、極めて耐久性があります。極度の乾燥や高温・低栄養化の状態で何年間も生き残れる能力をもち、適した環境に戻った時に活動を再開します。納豆菌は、人間が食品に利用する醗酵菌の中でも最強と言えるぐらい耐久性のある菌です。

 今回はそんな「納豆」の世界に魅せられた会社をご紹介します。ナチュラル・ハーモニーの大人気商品「わら納豆 豆うまか」は、100%わらに棲んでいる納豆菌の力だけで作られた納豆です。現代の納豆はほとんど純粋培養された納豆菌によって作られています。わらに包まれていたとしても製造後に詰め直しており、わらは容器代わりというものがほとんど……。納豆メーカーの使用している納豆菌はバイオテクノロジーの最先端とも言える技術によって製造されており、ある栄養素を強化したり、臭いを少なくしたり、粘りを強化したものまで様々あります。これは遺伝子操作技術の賜物でもあるわけですが、本来の自然な姿からはかけ離れてしまっているのが現状です。

「豆うまか納豆」を製造している株式会社フクダは、精密機械の製造元でした。納豆とはまったく縁のなかったフクダがなぜわら納豆を作り始めたのかというと、現在の会長である福田良夫さんが、かつて栃木県の農家の方から手作りのわら納豆をいただいたことがきっかけです。食に大変関心が高かった福田さんは、この昔ながらの納豆の味にとても感動して、農家の方にもっと作ってもらうことが出来ないかと問い合わせました。しかし、手間なので継続して作ることは出来ないのと、本来農閑期の冬に作るもので気温の高い季節にはそもそも出来ないと言われました。

 そこで福田さんは、自分の手でわら納豆を再現することを決心しました。農家の方に作り方を教えてもらい、まず天然菌の納豆をつくることができるようになりました。しかし気温が上がると、醗酵が上手くいきません。普通なら諦めてしまうところですが、長年精密機械の製造元として培った技術者としての経験と意地に火がつきました。わらの品質や大豆の種類を見極め、あらゆる温度帯での製造の実験を繰り返して、年間を通して安定した天然菌わら納豆の製造方法を確立しました。当時は食品衛生法上わらに直接食材を包むことが認められていなかったのですが、納豆菌の強さを活かして、わらを煮沸することで問題が解決し、正式な認可を受けることができました。

 そして福田さんは一大決心をします。精密機械の製造を止めてわら納豆を製造販売することにしたのです。さすがに社員の方やご家族は驚いたことでしょう。福田さんは日本の伝統食であるわら納豆を復活させて、多くの方に食べて喜んでもらいたいという一心でした。そして、安全性への追求も怠りませんでした。使用するわらは農家と直接契約して年間を通して無農薬のわらを確保し、大豆も地元に古くから伝わる品種などにこだわりました(豆うまか納豆は100%自然栽培大豆です)。添加物なども使っていません。

 日本にはまだまだ伝統的な醗酵食品がたくさん存在します。醗酵菌の純粋培養技術によって醗酵食品を安定して大量に生産し、広く提供できるようになったことは事実です。しかし、現代の効率化と安定化を重視した製造方法で忘れ去られてしまったこともあります。それは、地域の特徴を活かした昔ながらの知恵や技術です。

本来、醗酵とは人間が微生物の働きやすい環境、つまり「場」を整える作業の結果であり、微生物との共同作業です。これから天然菌による醗酵の分野がさかんになり、より地域に根ざした醗酵食品が広まっていけばと思っています。本来の食文化の継承と、次世代に伝えていくことに大きな意義があると信じています。

 豆が小粒のタイプの「豆うまか」納豆。小粒なのでお子様や女性にも食べやすく人気です。大粒もあります。刻んだネギやお漬け物、刺身などと和え て海苔で巻いたり、丼ものにするのもおすすめです。ナチュラル・ハーモニーの宅配にてご購入いただけます。
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このコラムを書いた人

大類 久隆

商品部とハーモニックデザイン・ラボ担当。とにかく何でも調べるのが大好きです。自称、社内一の加工食品オタク。食べることも忘れて日夜奮闘中……?

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