僕の手づくり歳時記 「かまぼこ」 ~いろんなかまぼこ、ごちそうかまぼこ~ | ナチュラル・ハーモニー
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きほん情報

醗酵のことおふくろ男子(井上智晃)

僕の手づくり歳時記 「かまぼこ」 ~いろんなかまぼこ、ごちそうかまぼこ~

2021.12.30

こんにちは!おふくろ男子です^^
今年も残りわずかですが、年越しに向けて掃除をしたり、大根を干したり、ぬか床を混ぜたり(これはいつも通りだった)していると、あっという間に日が過ぎていきますね。

毎年、仕事納めした後にお節の準備を進めています。
大体自分で作ってしまう事が多いのですが、最近では自分の好きなものだけを作ることが多くなってきています。中でもかまぼこはきれいな形に作るのが難しいので買ってしまう事が多いです。

色々あるかまぼこがどんな材料や製法で作られているか、
今回は「かまぼこ」についてお話してみようかと思います。

かまぼこ(蒲鉾)は、魚肉のすり身を成形して加熱した魚肉練り製品の一種で、広義での蒲鉾は、蒸しかまぼこ、焼抜きかまぼこ、ちくわ、風味かまぼこ、ゆでかまぼこ(はんぺんやナルトの事だってばよ)、揚げかまぼこ(薩摩揚げなど)があります。
一般的に「かまぼこ」というと、皆さまが認識されている通り、板の上に乗っかった状態の「蒸板蒲鉾」のことを指しています。

元々は現代のようにタラやタイなどの海の魚ではなく、なまずを原料として竹の棒に筒状に巻いたものを焼いて作っていたのですが、その形が蒲(がま)の穂に似ていることから、「蒲の穂子」→「蒲穂子」→「蒲鉾」と呼ばれるようになったといわれてます。
室町時代頃、板に載せた「板蒲鉾」(この頃はまだ焼き蒲鉾)が登場し、区別をするために「竹輪蒲鉾」と呼び分けていたものが転じて、それぞれが「かまぼこ」と「ちくわ」になったそうな。
また、調理法自体はもっと以前からあったといわれておりますが、文献上のかまぼこは平安時代、藤原忠実が永久3年(1115年)に転居祝いの宴会を開いた際に串に巻いた蒲鉾が載っているものが最古の登場といわれており、その数字をとって11月15日が蒲鉾の日になってたりします。

庶民がかまぼこを食べられるようになったのは江戸時代以降といわれており、それまでは身分の高いものの食べ物で、豊臣秀頼の大好物であったり、本能寺の変直前の織田信長の晩餐にも供されたりしたそうです。
武家が結婚式をする際は縁起物として鯛が欠かせないものでしたが、経済的に鯛の用意が難しい時などは、絵に描いたものや代替品である飾りかまぼこを用いていたところから、段々と庶民も結婚式で縁起物を出す際に飾りかまぼこを使ったり、行事食やおせち料理にも入るようになっていったそうです。
また、それまで主流だった「焼きかまぼこ」から飾りかまぼこのような「蒸しかまぼこ」が主流になっていった時期でもあります。

余談ですが、無知や世間知らずを装ってかわいらしく見せる人の事を指す「かまとと」は、江戸時代に遊女が世間知らずを装うために、蒲鉾のことを「これはとと(魚)か?」と、聞いた事に由来するとされてます。
まさか「かまぼこ」と関連する言葉だったとは。。。

さて、かまぼこの仲間たちの製法ですが基本的には「魚のすり身」を「丸める・板に載せるなど成形」して、「蒸す・焼く・茹でる・揚げる」などをして調理したものになります。

材料はシンプルに魚のすり身と塩・味醂・片栗粉。
卵の白身などを加えて作る作り方もありますが、今回は魚を楽しむという事でタラだけで作ります。
他にもつなぎに「ご飯27粒、イカの刺身3切れを練り入れる」という記述が江戸時代に書かれた「本朝食鑑」に記載されていたりもするそうです。

白身の魚を用意します。今回はタラ。

まず皮や骨、かまぼこをより白く仕上げたい場合は血合いの部分も取り除きます。
今回は色味よりも魚の旨味を優先してざっくり取り除いてます。

白身をカットして水に晒します。
この作業で生臭さを除くため、上澄みの水を何度か流します。
この作業をしすぎると魚の旨味まで流れてしまうので注意!

水を切って、さらしで包み…

ギュッと絞って魚の水気を切ります。

搾りすぎると旨味が逃げるので、程々に。
水気を切った後は、フードプロセッサーとすり鉢ですり身にしていきます。

塩・味醂・片栗粉を入れて…

出来たものをすり鉢で更にすり潰します。

年末で忙しいので程々に…笑
このすり身、ただ加熱しただけではボソボソの食感になるのですが、塩を加えて0℃近くに冷えた状態ですり身にすることで、2種類の溶塩性たんぱく質の「アクチン」と「ミオシン」の影響で粘りが出てきて、かまぼこらしいプリっとした食感になります。
一般的なかまぼこには添加物としてリン酸塩が加えられているものが多いですよね。
リン酸塩は塩溶性たんぱく質の凝集を抑え、すり身の品質を安定化させる効果があるという事でかまぼこやソーセージ作りに使われますが、腎臓に影響があるとかカルシウムの吸収を阻害するなんて話もあります。
練り製品作りには鮮度の良いものを使うのが上手に作るコツだったりしますが、リン酸塩を用いることで作りやすくする側面もあるそうです。

さてさて、せっかくなので紅白に出来ればという事で、これはビーツを茹でてます。
この煮汁を使い、

すり身に混ぜることで赤い色を付けます。
よくあるものは着色料(赤色104など)やエンジ虫の色素であるコチニールにて色付けしてます。
虫の色素…

ナチュラル・ハーモニーではお正月限定でベニコウジの色素で着色したかまぼこを販売してますが、これはベニコウジ菌の培養物を乾燥・粉砕した後、アルコールや有機溶媒で抽出して得られる赤色の色素になります。
天然物由来の着色料として無添加の食品によく使用されていますが、純粋培養・化学抽出された食品添加物なので、本来のハーモニーの基準では販売出来るものでは無いのですが、ベニコウジ以外は良い材料且つ代わりになる商品が無いため限定で販売してます。

じゃあこのビーツの煮汁を使って作ればいいんじゃないか?
と疑問に思われる方もいらっしゃるかと思いますが……
なかなか上手くいかないものなのです。(理由は後ほど…)

気を取り直して、すり身を成形していきます。
木の板があればそこに載せても良いのですが、今回は出汁をとるのに使った昆布がちょうどあったので板代わりに♪
昆布を巻き込んで作るかまぼこもあったりします。(渦巻になる)

蒸し器で15~20分程蒸します。
あまりぐつぐつさせないのがポイント。

蒸し上がりました!
色は……蒸す前と後の写真を間違えた訳ではなく、残念ながらビーツの色素で作るとこのように淡い感じになってしまうのです。

冷たい水に入れて粗熱をとります。

かまぼこ、無事完成!
すり身を滑らかにして、中の空気を抜きつつ作るとこのような気泡が無く作れます。
黒っぽいのは魚の皮、皮むきを手抜きしたのでちょっと残っていた模様…笑

色に関してはいかんともしがたいのですが、自然の色で作るとこのような感じに仕上がると思っていただければ。

さて、かまぼこ作りいかがでしたでしょうか?
作ること自体はそこまで難しくもないのですが、きれいに作るのがなかなか大変!……ですが、市販のものとは違った味わいが美味しいかまぼこ、是非チャレンジしてみてくださいませ♪

ナチュラル・ハーモニー
おふくろ男子 井上 智晃

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このコラムを書いた人

井上 智晃(おふくろ男子)

「おふくろ男子」と呼ばれる人気漬物教室の講師。天然菌の醗酵食品を通じ、菌と共に生きている事を得心する。手作りしてどう出来るのかを知るのが大好き。(勿論、食べるのも!)井上菌絶賛散布中!

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