僕の手づくり歳時記 「チョコレート」~カカオ豆から作る手作りチョコ♡~ | ナチュラル・ハーモニー
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きほん情報

醗酵のことおふくろ男子(井上智晃)

僕の手づくり歳時記 「チョコレート」~カカオ豆から作る手作りチョコ♡~

2020.11.5

こんにちは!おふくろ男子です^^
きっと世界中の誰しもが好きな食べ物だと思うチョコレート、
ご多分に漏れずワタクシもチョコレートが大好きであります。

仕事の合間にちょっと休憩と、小腹を満たす為に物色するお菓子といえば
「麩菓子」
「チョコレート」
「COAの焼き菓子」
の3択で迷う事もしばしば。
ただ、冬になってくるとやっぱり恋しいのがチョコレートなんですよね。
そりゃあ僕の成長が留まることを知らない(肉体的)のも納得です(笑)

さて、このチョコレート、身近ではありますがどうやって作っているかご存知ですか?
手作りチョコなんてよく聞くフレーズなので、何となく作り方を知っている気になってますが、
知れば知るほど面白いチョコレートの世界。
今回は奥深い「チョコレート」についてお話したいと思います。

チョコレートの原料であるカカオの歴史は相当古く、紀元前2000年頃から既に栽培され始められていたそうです。
ネイティブアメリカンの間では嗜好品や薬用として、マヤ族・アステカ族は貨幣としても使用していたそうです。当時の飲み方(当時は固形のチョコではなく飲料としてが普通だった)は、コーンミールやトウガラシ(チョコレートの苦味を打ち消す用)を入れて飲んでいたそうな。

時代は移り変わり、1492年にコロンブスによってヨーロッパへ伝わり、薬として浸透していきました。その過程で、スペイン人がトウガラシの代わりに砂糖を入れるようになり、このやり方が他のヨーロッパの国々に伝わっていき、次第に嗜好品へと姿を変えていきます。
17世紀中頃にはイギリスに伝わり、チョコレートはヨーロッパの王侯貴族や富裕層にとって贅沢な「飲み物」として受け入れられていきます。

後に「チョコレートの4大技術革命」と呼ばれる技術革新が19世紀に次々と起こり、今のチョコレートのような形に変化していきます。
※「ココアの発明」・「食べる(固形の)チョコレートの発明」・「ミルクチョコレートの開発」・「コンチェの発明」

これらの発明によって、19世紀後半にはチョコレートは大量生産時代へと移り変わり、王侯貴族や富裕層の飲み物から一般市民が食べられる食べ物にもなっていきます。一方ではショコラティエによる高級チョコレート作りも盛んに行われていて、現在のチョコレート事情は二分化していってます。

さて、日本にチョコレートが伝わったのはいつかといいますと「江戸時代」になります。
寛政9年(1797年)、長崎の遊女がオランダ人から貰った贈り物を記載した一覧の中に「しょくらあと六つ」という記載があるのが日本国内でチョコレートの事を記した最初の史料とされています。
やはり当時は溶かして飲む薬として扱われていたようですが、幕府が正式にチョコレートを輸入していたという記録はないので、一部のオランダ人が私的に出島に持ち込み、彼らと付き合いのあった人々だけが、チョコレートを薬として飲んでいたのではないかといわれています。
その後、幕末の頃になり、ヨーロッパへ派遣された使節がチョコレートの工場を見学し、チョコレートが本格的に日本に知られるきっかけになり、明治時代には高級品として市場に出回り始め、大正時代には庶民の間でも食べられるようになっていきます。第二次世界大戦の時期にはカカオ豆の輸入がストップし、チョコレートの製造も一時中断されましたが、1950年には輸入が解禁になり、様々なチョコレートが生み出され、現在に至ります。

かなり長い年月をかけて飲み物から食べ物へ、薬から嗜好品へと変化を遂げ、今も僕たちのお腹と心を満たしてくれる素敵な食べ物ですね♪

さて、お待ちかねのチョコレートの作り方は、まずカカオの実を割り、中から原料である種子(カカオ豆)を取り出し、豆を包むパルプとともに数日かけて発酵させます。
その後、天日で乾燥させたものを焙煎し、粉砕、磨り潰してできたカカオマスを原料に、砂糖・ココアバター・粉乳・植物性油脂・乳化剤・香料・甘味料などなどを混ぜて練り固めると、チョコレートの完成です。

と、まあ、だいぶざっくりとした説明ではありましたが、原料であるカカオ豆もコーヒー豆と同様に、種類・産地・焙煎により、苦味、酸味、コク、香りなどのバランスが異なり、製造法や豆を使い分けることによって様々なチョコレートが造られています。
製造法でいうとカカオ豆だけで作るものもあれば、香料や甘味料で味を調整するもの、添加物を入れて製造しやすくしたものなど、作り手に合わせて様々なチョコレートが造られております。

原材料の方でいうと、コーヒーのブレンドのように、複数の産地のカカオをブレンドして原料にするのが一般的ではありますが、近年耳にする機会の多くなった「Bean to Bar」のようなクラフトチョコレートの1種で、シングルオリジンと呼ばれる、単一原産国のカカオ豆だけで作られるチョコレート(産地ごとのカカオ豆の個性が反映されます)などもあり、僕が仕事の合間によく食べているパカリさんのチョコレートもコレにあたります(笑)

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では、実際に作ってみましょう!
まずカカオを洗います。

パルプと共に発酵させているので、洗うとパルプに水が浸透して少しぬるっとした感じの感触になるので、何度も水洗いし、水が濁らなくなるまで洗います。

大分水が濁ります…
洗ったものは乾かしておきます。

次に乾かしたカカオをローストします。

カカオ豆は、火が通ることで酢酸が除かれ、まろやかになると同時に香りや風味が際立ってくるので、この時点で室内は良い香りの天国と化します。
今回のようにカカオ豆を直接ローストするのは「ビーンズロースト法」と呼ばれていて、他にもローストする時に火がむらなく均一に通るようにするためにあらかじめカカオ豆を砕いた状態でローストする「ニブロースト法」と呼ばれる方法や、先に砕いてすり潰した状態の液体状のものを焙煎する「カカオリカー法」なんてのもあったり、カカオ豆からローストせずに低温で作るローチョコ(RAW  CHOCOLATE)もあったりします。

次に、カカオ豆の皮を剥き、

上から外皮・カカオニブ・胚芽。
皮と胚芽を取り除き、カカオニブだけにします。

そして、カカオニブを、すり鉢やミルを使い砕きます。

そしてこの後、砕いたカカオ豆を細かくすりつぶす作業になります。
ここだけミルを使って細かく粉砕!

カカオ豆には55%の油脂分(カカオバター)が含まれているので、すりつぶし続けると、段々とペースト状(カカオマス)へと変化していきます。

一般的にはこの出来上がったカカオマスにココアバター、砂糖、ミルクなどを混ぜ込み、チョコレートの元を作り、リファイナーやメランジャー(圧をかけて粒子を細かくすり潰す機械)にかけて細かくすり潰し練り込んでいきます。この工程を経ることでチョコレートの舌触りが滑らかなものになっていきます。
ただし、細かくしすぎるとかえって口どけが悪くなったりもするので、チョコレート作りの奥深さが垣間見えますね。
次に、微細化したチョコレートの生地を練り上げて風味を出していく「コンチング」を行います。
前述の「コンチェ」と呼ばれる機械で撹拌しながら練り上げることで、柔らかく口どけのよいチョコレートに仕上げていきます。
コンチングでは水分や酢酸も蒸散するので、やりすぎると揮発性の高い香りの成分や酸味も失われてしまうので、どんな風味に仕上げたいかによって時間や温度を調整する必要があります。
多くのメーカーさんでこの作業は12時間以上かけて行われるそうです。この製法を編み出したのはリンツ社のリンツさんで、一説によるとコンチングの機械(コンチェ)を止め忘れて帰ってしまい(しかも週末)、週明けに見てみたら滑らかなチョコレートが出来ていてびっくりしたそうです(笑)
コンチェ誕生秘話ですね。

今回はすり鉢でひたすらゴリゴリして、途中の記憶が怪しいのですが2~3時間でここまで滑らかな感じに!

滑らかになったチョコレートは、この後テンパリング(予備結晶化)と呼ばれる温度調整を行って安定させます。
温度を一旦上げて、下げて、また上げることでくちどけ滑らかになります。

型が無かったので、クッキングシートにペタッと載せて冷やして固めると…

…完成!

苦労して造ったチョコレート、さぞやおいしかろうと口に入れると……

「ザラっ」

‥…美味しいけど、食感がザラっとしている!

それもそのはず、前述の、メランジャーにてさらに細かくすり潰すという工程を経ていないため、粒子が細かくなり切らずにザラっとした食感になるのです。
ここが手作業での限界かと思いますが、もしさらに滑らかに!という方は家庭用メランジャーの購入をお勧めします(笑)

さて、チョコレート編いかがでしたでしょう。
実際作ってみると、チョコレート作りの大変さや追及ポイントが垣間見えて、チョコレートを食べるときに感じる「美味しい!」気持ちに「感謝!」という気持ちが加わりました(笑)

カカオ豆から手作りは無理だな~と思った方は、僕の一押しのパカリさんのチョコレートをぜひ!
原産地の木からそのままチョコレートを製造するメーカーで、カカオ豆をできるかぎり移動させずに加工するというポリシーをもって「Tree to Bar」を実践されてる、カカオの香りが色濃く残るいままで味わったことのない本物のチョコレートメーカーさんでございます。(宣伝じゃないけど宣伝になっちゃう)

今回は触れられていないけれど、児童労働の問題や、カカオ畑で蔓延する極度の貧困、強制労働、不公平な貿易なんてものが存在するのも事実で、パカリさんの取り組みは、中南米、アフリカ諸国のカカオ豆生産地がチョコレートというファイナルプロダクトを作ることで産業が生まれて、国民がもっと豊かな生活ができるようになる事も目指しています。フェアトレードの商品を購入することで(我々の行動で)チョコレートを食べたときの幸福感が、カカオの作り手の幸せにつながると、選んでいただければ幸いでございます。今回のカカオ豆もフェアトレードのカカオを使ってます^^

 

チョコレート、内容がモリモリ過ぎて大分長くなりましたが、今回作ったチョコレートは、コンチェが発明される前はこんな感じがチョコレートだったんだな~と昔に思いを馳せ、すり鉢を擦りすぎて筋肉痛&肩こりになってしまった右腕に感謝しつつチョコレートをいただきたいと思います(笑)

そろそろ、お麩の続きが書けそうな予感!
次回をお楽しみに~♪

ナチュラル・ハーモニー
おふくろ男子 井上 智晃

今回使った材料や話に出てきた材料(クリックすると商品詳細ページに移動します)
パカリ
アルゼンチンオーガニックシュガー

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このコラムを書いた人

井上 智晃(おふくろ男子)

「おふくろ男子」と呼ばれる人気漬物教室の講師。天然菌の醗酵食品を通じ、菌と共に生きている事を得心する。手作りしてどう出来るのかを知るのが大好き。(勿論、食べるのも!)井上菌絶賛散布中!

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