カテゴリーを見る

生産者

「つくり手のメッセージ」 Vol.5

2023.12.15


~全国でお米を育てる皆さんから届いた言葉をご紹介します~
(※2023年の取材記事です。)

「つくり手のメッセージ」
 Vol.1  Vol.2  Vol.3  Vol.4  Vol.5  Vol.6  

————————————————-

木戸 将之さん(奈良県桜井市)

自然栽培開始年 1992年
就農当時、周囲の生産者と同じような方法で米づくりに取り組んだ木戸さん。しかし稲が元気に育たず、古い文献を元に模索するようになったそうです。読み取れたのは、技術だけではなく稲に対する気持ちの強さでした。木戸さんは、種籾を一粒ずつ乾いた土の上に置いて苗を一本いっぽん丁寧に育てます。種一粒の力が発揮できるよう気持ちを込めて田んぼに向かいます。

今年の作柄
今年は初めて苗代にモグラが入りましたが、対処して乗り切ることができました。
高温や梅雨明け以降の雨不足などいろいろな事が毎年のようにありますが、稲の適応能力にはいつもながら感心させられます。一部で不耕起、直播きも実施していますが、どれも同じように元気に育ってくれました。

メッセージ
「一粒の種籾の持っている力を最大限に発揮させてあげたい」
「稲は稲らしくのびのびと育ってほしい」

そんな先人たちの稲作に取組む姿勢を学び、今年も農の道に自然に寄り添いながら取り組みました。私の田んぼの稲は、化学肥料や農薬を使用せず、藁・籾殻・米糠も入れず、自然の恵みである土とお日様、山自体が御神体とされている三輪山からの水で育っています。

田んぼごとの土に馴染んだ種籾を自家採種をし、稲刈りをした後は天日干しでじっくりと時間をかけてお日様と風で乾燥させていきます。このように手間がかかるため、目の行き届く小規模稲作になります。
毎年のように異常気象の変化もありますが、稲自身の持っている環境適応能力を発揮して元気に育ってくれました。
田んぼは稲を栽培するだけではなく、たくさんの生き物・微生物・菌たちと共存し命の循環が行われ、稲刈り前から冬草が芽吹いてきて緑の絨毯になり、何も投入しなくても田んぼを豊かにしてくれます。
そんな田んぼで、たくましく生命力豊かに育ったお米を食べて頂けることが何よりの喜びです。

『品種』…①トヨサト(未) ②東海旭(未)
「木戸さんのお米」にてお届けします。

————————————————-

橋詰 善庸さん(石川県加賀市)

自然栽培開始年 2008 年
18 歳で就農した橋詰さんは、体調を崩したことをきっかけに田んぼを全て有機栽培に切り替え、その後自然栽培にも取り組むようになりました。販売につまづくことがあっても、悩みの先には希望のドアが開くことを信じて進んだそうです。自然栽培は、成功も失敗も面白い。失敗しても新しい発見ができ、興味が尽きないんですと好奇心旺盛に語ります。

今年の作柄
今年の稲作は予想の範囲を超える記録的な猛暑の中での作業となりました。「地球温暖化」から「地球沸騰化」とも表現されるようになり、どうする・どうしようと心配することも多くなっています。その中で自然栽培のお米が最も収量・品質が良かったことが来季への力となり光となっております。

メッセージ
いつもお求めいただきまして誠にありがとうございます。皆様の変わらぬ熱い応援を受け支えられて生産に励んでおります。今年のお米は「太陽がいっぱい」の中で本当に健康でたくましく生長して実ってくれました。この自然・野性味溢れた生命力そのもののようなお米をよろしくお願いいたします。

『品種』…①コシヒカリ ②滋賀羽二重餅(未・もち米)
「瑞穂のしらべ」にてお届けします。

————————————————-

山本 友花さん(山口県防府市)

自然栽培開始年 2021 年
長年自然栽培に取り組み、市議会議員を務める石田 卓成さんから事業継承で田畑を引き継ぎ、新規就農した山本さん。同じく事業を引き継いだ大本さんと共に奮闘の日々を送っています。

今年の作柄
今夏、山口県防府市の降雨量は前年比20%程でした。雨が降らないため田んぼに水を張れず、もともと水はけの良い田んぼ水を溜めるのにとても苦労しました。
穂が出た後も気温の高い日が続いたため、朝日の刈り取り開始を例年より4日ほど早めましたが、今年は朝日を多く作付けしたため刈取適期から遅れてしまう田んぼもあり、胴割れ米が見られました。どうしても1日に収穫できるキャパがあるため、人員を増やして一気に刈取と言うわけにもいきません。それらを踏まえてやはり農林22号など別の品種も増やし、刈取のバランスを取ることが重要だと感じました。朝日の方が人気で販売しやすいらという理由だけでは浅はかな考えだと反省しました。一年一年勉強です。来年は反省点を改善し、その年の天候に合った作業を考えて生産します。なにぶん経験の浅さ故に迷惑をかけることもあるかもしれませんが頑張りますので今後ともよろしくお願いします。

メッセージ
今年も無事に収穫することが出来ました。今夏は雨が降らず高温が続き、人間にとっても稲にとっても過酷な状況が続きました。収穫量も昨年より減ってしまい、何が原因か……しっかり考えて来年のお米作りに繋げます。お米作りのチャンスは年1回、とても難しいです。ですが、皆さんに美味しく元気になるお米をお届けできるように精進しますので、今後ともよろしくお願いします。

『品種』…①朝日(未) ②農林22号(未)
「朝日」にてお届けします。 ※屋号…佐波川流域集落営農

————————————————-

併せて読みたい!自然栽培米関連記事

「自然栽培でお米を育てる理由」前編
https://naturalharmony.co.jp/okome01/

「自然栽培でお米を育てる理由」中編
https://naturalharmony.co.jp/okome02/

「自然栽培でお米を育てる理由」後編
https://naturalharmony.co.jp/okome03/

「お米と品種の関係」
https://naturalharmony.co.jp/okome04/

「私たちの自然栽培米」
https://naturalharmony.co.jp/okome05/

————————————————-

〈購入できる場所〉

■ナチュラル・ハーモニー ONLINE STORE
https://naturalharmony.store/

■ナチュラル&ハーモニック プランツ(直営店舗)
神奈川県横浜市都筑区中川中央1-25 ノースポートモール B2F
営業時間 11:00~20:00(年中無休、年始除く)
https://naturalharmony.co.jp/plants/

 

  • twitter
  • facebook

つむぎonlineトップへ

新着記事

new articles

随時更新中!