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ものづくりのこと

本物の醗酵食品「蔵のお酢」

2017.11.7

「味噌や醤油の味の違いは分かりやすいけど、お酢は分かりにくい」という声を聞くことがあります。調味料の中では、割と脇役的な印象が強いようです。確かに料理にお酢を使うとき、味よりもその特性を重視した目的(酸味で口当たりをよくする・食材の保存性を高めるなど)で使われることが多いようです。

さて唐突ですが、そもそもお酢とは何でしょうか? 意外にこの答えが分からない人が多いのではないでしょうか?
この答えは簡単に言えば「アルコールが酢酸菌によって分解された酸っぱい液体」ということになります。アルコールになるものであれば、すべてお酢になるということです。
とは言えその醸造の工程はとても複雑で、特に日本の伝統的なお酢である「米酢」は原料が米ですので、まず日本酒を造る必要があります。お酢の醸造元は、日本酒を造る技術がなければいけません。

多くの醸造元ではアルコールを酢酸発酵させる段階で、昔ながらの静置発酵ではなく機械的に空気を送り込んで、より早く醗酵が進むための醸造方法を行なっています。醗酵を促進させるため醸造アルコールを添加している場合もあります。

 静置発酵とは、昔から続く伝統的な醸造方法で木桶や甕(カメ)により自然な対流や温度の中で醗酵を行い、長期間の熟成をさせます。それはとても繊細な作業の積み重ねであり、他の醗酵醸造食品と同じように長い間に蓄積された経験と高い技術が求められます。

「蔵のお酢 純米酢」を醸造していただいている、福岡県の「庄分酢」に初めて天然菌と自然栽培の原料によるお酢造りを依頼したのが2006年のこと。代表の高橋一精さんは、当時福岡県から当社の東京の事務所まで訪ねてくださり、「せっかくやるのであれば私たちが得意としている甕仕込みでやりましょう!」と言ってくださったのでした。

庄分酢は、創業が寛永元年(1624年)という300年以上の歴史がある福岡県の老舗の蔵元です。時代の流れに一切流されることなく、昔ながらの醸造方法をかたくなに守り続ける姿勢が、一つひとつの商品に貫き通されているのが分かります。

実際の天然菌による仕込みは困難を極めました。使用する麹菌が福井県の「マルカワみそ」の蔵の中で採取された蔵付きの麹菌のため、味噌の醗酵に向いた麹菌であることには間違いありません。その麹菌をお酢の醸造に使用することは当然蔵元としても初めてのことでした。

 しかし、複数存在する天然の麹菌には、必ず日本酒つまり米を醗酵させるに向いている菌も存在するはずであること、そして庄分酢の高い技術に託しました。

仕込みの段階で何度も醗酵が上手くいかなくなり、その都度連絡が入り「万が一のときを覚悟しておいてください」と言われたこともありました。しかしその度、職人さんの様々な工夫と徹底した管理のもと、やがて順調にアルコール醗酵が起こり、代々受け継がれている酢酸菌の膜を移植する段階まで漕ぎつけることが出来ました。

こうして「蔵のお酢」が完成しました。酸味の中にも複雑な旨みと香りを醸し出す、とても味わい深いお酢です。それまでお酢に味わい深いなどという表現することがなかったのですが、お酢とは本来繊細な調味料なのだと分かりました。

「お酢はすべて自分たちの子供のように育てるのです」そう言う高橋さんの言葉から、あらためて蔵元の気概と誠意をひしひしと感じました。

 蔵のお酢 甕仕込み純米酢 醗酵に90 日以上、熟成に180 日以上をかけてカメ(甕)仕込みで醸造されています。ナチュラル・ハーモニーの宅配ウェブショップmai直営店にてご購入いただけます。
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このコラムを書いた人

大類 久隆

商品部とハーモニックデザイン・ラボ担当。とにかく何でも調べるのが大好きです。自称、社内一の加工食品オタク。食べることも忘れて日夜奮闘中……?

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