カテゴリーを見る

ライフジャーナル(大類久隆)

世界の平和はいつ訪れる?

2022.07.12

ハーモニックライフ(調和する生き方)という観点から、ナチュラル・ハーモニーの商品部スタッフ、大類(おおるい)が世の中について考察するライフジャーナル。
今回は、世界平和について考えていきます。


世界の平和はいつ訪れる?

背後に隠れる分断の意図
本質を知る事の大切さ

新型コロナの状況が一向に改善しないことに苛立ちを感じている人も少なくないでしょう。ニュースと言えばその話題ばかりですが、最近少し気になる海外のニュースがあるので取り上げてみます。それはイスラエルとパレスチナの問題です。長年にわたり双方の対立が続いていて解決の糸口が見えない中、また武力による衝突が起きています。すでに空爆による死傷者が双方に多数出ているようですが、犠牲になるのは常に多くの一般市民です。そして、もう一つはミャンマーのロヒンギャ問題です。こちらも根の深い問題で解決には程遠い状況のようです。

このようなニュースが流れてくると、日本人から見ると、なぜこれほど憎しみ合いや衝突が絶えないのだろうと理解に苦しむ人がほとんどでしょう。実は世界中で起きている宗教や民族間の争いに見える問題の本質には、共通した原因が存在します。

今回は難しい国際情勢の話ではなく、そもそもなぜ争いが起きるのか、そしてなぜ解決困難な状況が続くのかの、本質的な原因を述べたいと思います。。結論から言うと、最初に必ずある意図が存在していて、解決が困難になるよう仕向けていると言えます。憎しみが憎しみを呼ぶ終わりの見えない争い。そしてあらゆる主張や意図が複雑に絡み合い、さらに解決困難な状況が続くのは、歴史上の紛争や戦争など規模の差こそあれ皆同じような経過を辿っています。

まず、イスラエルとパレスチナの問題は、100年も争いが続いていることになりますが、そもそもこの地域はアラブ人が住む土地だったところに無理やりユダヤ人のイスラエルを建国したことから始まります。しかも明らかにその境界線や入植地が曖昧にパレスチナの土地が寸断され、現在でもパレスチナ人を居住区から排除し続けています。第一次大戦後の入植が始まった当初は、民族問題とはならず双方ともに友好的だったそうですが、少しずつ小さな諍いが重なり今では紛争状態に陥っています。そしてこの建国に大きく関わったのが英国なのですが、その関わり方があえて中東地域が混乱するよう、また自国に有利になるよう植民地化する手法と同じ方法で関わっていました。それが現在のような複雑な状況を作り出した原因になっています。

一方でミャンマーのロヒンギャ問題ですが、こちらも英国が深く関わっており、多民族国家であったミャンマー(元ビルマ)が英国の植民地となり、英国があえて一部の少数民族を優遇し、最も人口の多かったビルマ族を不利に扱いました。また、英国は仏教徒が多いミャンマーに対してイスラム教徒のロヒンギャを積極的に入植させたのです。結局、英国は植民地を放棄するときにロヒンギャの国籍や立場をあえて曖昧にしたまま去りました。つまり国全体で民族間の摩擦があえて起きるように仕掛けていたのです。

さて、ごく簡単に双方の争いの原因となった状況を述べましたが、ここで必ず疑問が沸くと思います。それは、なぜ英国はそのような混乱が起こるようにしたのか?その目的は何なのか?ということではないでしょうか。

もちろんそれぞれ背景や条件が異なるのですべての目的が一致する訳ではありませんが、確実に言えることは、その地域や周辺国に資源が豊富にあり、自国に有利な立場を築くため、また、その意図を隠すため当事国に長期にわたる混乱状態を作り出すことです。これが問題の本質の部分であり、歴史上長い間続いている「分割統治」という手法なのです。

この分割統治は古代ローマ時代から続いている手法です。ローマ帝国が支配下に置いた都市や地域を分断し争わせておくことで連携を阻止し、支配国に矛先が向かわないように仕向け、より支配を容易にすることを目的としています。

ここでは英国が両方の問題に関わっていますが、英国だけが行ってきたわけではありません。かつて植民地を持つ宗主国の多くがこの手法によって他国をコントロールしてきました。歴史を振り返れば、混乱が絶えない国や地域が沢山あることに気が付きます。

例を挙げれば、インドも英国の植民地であったのですが、宗教の違いやカースト間の争いを助長して長期間の統治に成功しています。また、アフリカのルワンダとブルンジにおいてベルギーとドイツが行った分割統治では、フツ族とツチ族に格差を付け、最終的にルワンダ虐殺に繋がったのです。このように国内を分断して統治されてきた国が多数ありますが、これは民族単位だけではなく国同士で争わせる場合もあり、決まった形はありません。

日本も戦後、戦勝国によって地域ごとに分割統治される案がありましたが、結果的に米国のみによる支配が行われました。その後、日本は独立したことになっていますが、果たしてどうでしょうか?一部の政治家や組織を懐柔して支配権を与え、周辺国とは反目するように仕向ける。同じ手法が見え隠れしているように思います。

表面的なニュースや情報だけでは見えてこない本質部分があり、特に国際問題には様々な意図や目的が隠されています。そう考えると到底世界に平和が訪れる日は来ないようだ、そう思われるかも知れません。しかし、どれほど困難な状況でも、根気強く対話を続け改善された例も多数あります。

この世界の平和に向けて、私たちの住む日本のあり方がカギを握っているとだけお伝えして今回は終わりたいと思います。


大類 久隆
ナチュラル・ハーモニーの商品部担当。
とにかく何でも調べるのが大好きです。
自称、社内一の食品オタク。
食べることも忘れて日夜奮闘中……?


> ナチュラル・ハーモニー ONLINE STORE

> ナチュラル&ハーモニック プランツ(直営店舗/横浜センター北)

  • twitter
  • facebook

つむぎonlineトップへ

新着記事

new articles

随時更新中!